日本荘園データベースによる作業終了
国立歴史民俗博物館のデータベースれきはくの「日本荘園データベース」による石清水領荘園の検出作業を終えました。総数は308。思っていた以上に石清水領荘園が諸国に分布している一方、東国は顕著に少ないこともまた明らかとなりました。
データベースの仕様上、同一とみなしてよい荘園も別に立項されていますので、実際よりもやや多くの荘園がカウントされています。それらの荘園の同定作業が今後必要になっていきます。おそらく2割くらいは検出数から減るのではないでしょうか。
一方、特に東国では、上総の市原別宮、下総の葛飾別宮のように、明らかに石清水領荘園化している別宮がデータベース上では石清水領として認識されていなかったケースもありました。したがって別宮単位で探していくことが、今回からは必要になってきます。
以下の作業表からもわかるように、石清水領荘園は西日本に広く数多く分布している一方、東日本にはあまりありません。ただ、本当にないのか、それとも別宮などの形態によりカウントされていない荘園があるかどうかという点も、今後の課題です。