八幡宮寺領荘園・八幡別宮総覧

中世石清水八幡宮寺の荘園や別宮を総覧します

編集雑記

「中世八幡宮寺領一覧稿」のPDF公開について

2017年3月に発行された『早稲田大学高等学院研究年誌』に収録された私の論文「中世八幡宮寺領一覧稿」が、このたび早稲田大学リポジトリ上にPDFファイルとして公開されましたので、ここに紹介します。当ブログにおける2017年2月以降の情報は、おもにこの論文…

【追記】宮寺領検出総数の修正について

先日の記事で、その後の検出総数を552と書きましたが、活字媒体での校正の段階で、いくつかの重複などを削除した結果、検出総数は532となりました。特に辞書類での重複立項の見直しが、総数減少の主因です。 この数字もあくまで現状での数字であり、今後も随…

記事の追加・修正予定について

このブログの記事を投稿してから、早くも10ヶ月が経過しました。その後、いろいろと状況が変化してきましたので、途中経過をご報告します。 新たな記事の追加・既存記事の修正予定について このブログにおける荘園検出の典拠は国立歴史民俗博物館の「日本荘…

日本荘園データベースによる作業終了

国立歴史民俗博物館のデータベースれきはくの「日本荘園データベース」による石清水領荘園の検出作業を終えました。総数は308。思っていた以上に石清水領荘園が諸国に分布している一方、東国は顕著に少ないこともまた明らかとなりました。 データベースの仕…

石清水領荘園未検出国について

西国中心に作業を進めてきて、これまで石清水領荘園が存在しない国は一つもなかったのですが*1、ついに、若狭と越後に関しては、日本荘園データベースからでは一件も検出することができませんでした。この辺りから地域性が見えてくるのかもしれません。 なお…

九州別宮領荘園について

宇佐弥勒寺には、九州別宮と称される末社群があり、筥崎、大分、香椎、宇美、千栗、藤崎、新田、正八幡といった神社がこれに該当します。これらの神社のなかには、荘園領主として知行主体となっている神社もあります。今回の作業では、こうした神社の荘園も…

正八幡宮領について

薩摩・大隅に関しては、両国に分布する正八幡宮領も石清水領として検出対象としました。正八幡宮は薩摩・大隅両国の荘郷の荘園領主となっていきます。しかし一方で正八幡宮自体が、宇佐弥勒寺領と同様に、石清水祠官紀氏の知行対象となっていきます。 したが…

九州石清水領荘園の検出について

日本荘園データベースでは、石清水領と宇佐弥勒寺領とでは、本所領家を区分していて、宇佐弥勒寺領が必ずしも全て石清水領としてヒットするというわけではないようです。荘園領有構造の面から考えても、確かに宇佐弥勒寺領の全てが石清水領化しているという…

今後の作業の進め方

歴博の日本荘園データベースを使って、まずは石清水領の一覧を、中国・四国地方分に関して作成してみました。この作業は単純で、ある国について本家・領家を「石清水」のキーワードで抽出しただけのものです。この作業は、今後畿内・東海・東山・北陸と進め…

九州の石清水領荘園について

九州の石清水領荘園について日本荘園データベースをざっと確認する限りでは、宇佐弥勒寺領・石清水八幡宮寺領の双方を本家・領家としているようです。ただ一覧化に際しては改めて検討する必要があると思われますので、一覧は改めて掲載していこうと思います。